2017年も終盤にさしかかったころ、釧路発札幌行きの特急スーパーおおぞらのグリーン車に乗務しておりました。
グリーン車に乗る子供
ちょうど、列車が釧路を出発して1時間ほどしたころ、帯広駅から3−4歳くらいの小さいお子さんを連れた女性が乗車してこられました。
グリーン車に子供とは、まあ贅沢な、と思っていたのですが、なんのことはなく一人の席に子供とお母さんが座っておられました。
確かに普通席を2席確保するよりはリーズナブルなのでしょうが、あいにくその時のグリーン車はほぼ満席近く、仕事でお疲れのビジネスマンが寛いでいたのでした。
鳴り響く子供の声
そんな小さなスペースに母娘がいるわけですから、当然お子さんの方はじっとしていられるわけがありません。
列車が発車してからはしばらくは大人しくしておられましたが、新得、トマムと列車が札幌に近くに従って、声は大きくなっていきます。
時おり「あー」といったりか、大声で歌い出したりして、お正月の家の中であれば誠に微笑ましい光景なのですが、平日の夕方で特急列車グリーン車の車内となると、これまで状況が異なってきます。
お母さんも必死になだめてはいるのですが、それでも止まることはありません。
周りの乗客の反応
ちょうど隣にいた男性のビジネスマンは、なんともつらそうです。
仕事で疲れ眠ろうにも、子供の声が真横で聞こえてくるわけですから、眠ろうにも眠れないでしょう。
グリーン車自体は本来はすごく静かな空間ですから、周りの乗客たちも、言葉や態度には表さないですが、不快に思っているのは事実のようです。重い雰囲気が車内に流れます。
通勤列車や普通列車で子供の声が鳴り響くのとは、また状況が違います。
どのように捉えるべきか
子供は国の宝ですし、少子化の現在にあっては、社会全体が暖かい目でみるべきです。もちろん公共交通機関であれば、「子供はうるさいもの」と理解して大きな心で見るべきなのでしょう。
ただ、これが自分のパーソナルスペースまでに迫ってきた時、その対応はすごく難しいものになります。何時間も自分の時間を妨害されているにも関わらず、子供は社会で受け止めるべき存在、と理想論を掲げられるほど、気の良い人ばかりではないでしょうね。
理想と現実のギャップをみた数時間なのでした。
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