札幌駅から一駅のところにある苗穂駅。巨大ターミナルである札幌駅から一駅の位置にありながら、なんとも寂しい苗穂駅でした。
そんな苗穂駅の建て替え橋上化、そして周辺地域の再開発がスタートしています。
これまでの苗穂駅
第4次長期総合計画の高次都市機能拠点の一つであるJR苗穂駅周辺地区は、都心から東に2~3Kmと、都心機能を補完すべき重要な位置にありながら、適切な土地利用更新が図られておらず、土地の低利用、JR線による南北分断、住工混在等の課題を抱えている地区です。
札幌市では、当地区における高次都市機能拠点の形成と協働型(パートナーシップ型)まちづくりの推進を図るため、住民、企業、行政が共有するまちづくりの目標像として平成14年(2002年)3月にまちづくりガイドラインを策定しました。
こちらは2017年7月の苗穂駅のストリービューです。これまでの苗穂駅は、札幌駅から一駅とは思えないほどにこじんまりし、古臭い駅舎となっていました。
ご覧の通り200万都市の都市部にある駅舎からは程遠い状況です。人口2万人の町の駅だと言われても違和感ないくらいです。
そのせいか駅の南側に幹線道路が1本走っているだけで、駅周辺には目立った商業施設やオフィスビルはありませんでした。
加えてイトーヨーカドーなどを中核とする商業施設・アリオや札幌ビール園などが集積する駅北側と交通はなく、線路によって南北に分断されているのが苗穂地域というわけでした。
そのような現状が、大きく変わることになりそうです。
再開発計画の概要
苗穂駅橋上化
今回の再開発では地上駅だった駅舎を橋上化し、駅舎自体を300m西側、札幌駅に近い側に移設します。
この再開発事業では、苗穂駅は線路の上に駅舎が設置されることになります。ちょうど現在の白石駅のような構造になると予想されます。
また駅の北側からも苗穂駅にアクセスできるようになり、駅北側のエリアも開発も追い風になりそうです。
現在では苗穂駅に停車する列車は普通列車のみですが、下に記したような大型再開発事業が次々と進むことによって、駅の利用者が増加するのは間違いないでしょう。
札幌駅と新苗穂駅の距離は2kmほどですから、どんなに利用者が増えたとしても特急列車、快速エアポートの停車はなさそうですが、そのほかの快速列車であれば停車する可能性は十分あるでしょう。
そうなれば利便性の向上は間違いなく、北海道新幹線再開発との相乗効果により、苗穂地区エリア全体の価値の上昇も確実でしょう。
JR北海道のマンション建設
最近では面白いニュースも発表されました。ちょうど苗穂研修センター跡地に高層マンションを建設するプランです。
マンションの建設場所は新苗穂駅の北側、商業施設アリオの南側ですから、生活利便としては非常に魅力的な物件と言って良いでしょう。
建設予想図を見る限りはマンションは駅の連絡通路と直結しているようですから、おそらく苗穂駅徒歩1-2分になるかと思います。
部屋数300戸ですから、タワーマンションとしてはちょうど札幌駅前のDグラフォート札幌ステーションタワーとほぼ同規模になりそうです。
売出価格にもよりますが、立地を考えると資産価値は限りなく落ちにくい物件と言っても良いのではないでしょうか。
VS ザ・タワーズフロンティア札幌
近隣にある再開発事業としては、北4東6の再開発事業が挙げられるかと思います。
こちらのマンションも同様に再開発地区にあり、大型商業施設であるサッポロファクトリーと直結しています。概要は
・地下鉄駅徒歩圏内(バスセンター徒歩8分)
・都心まで近い(札幌駅徒歩10分)
ですから、札幌駅南側に会社があるような場合、地下鉄駅の最寄りに会社があるような場合は、都心まで徒歩圏内のタワーズフロンティアが候補に上がるでしょうね。
苗穂駅再開発が札幌市に与える影響
2010年ごろからの札幌市の再開発をみていると、都心回帰、市街地の東側への拡大が鮮明になっています。
上記の苗穂駅再開発、北4東6再開発事業はいずれも札幌駅東側地区の再開発事業であり、その頂点には北海道新幹線札幌駅建設事業が控えています。
今後10-20年の再開発事業を俯瞰するとき、ますます札幌駅東側地区の重要性は高まっていくのは間違いなく、マンションの資産価値の点では、このエリアの物件こそ購入すべきなのでしょう。
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