トワイライトエクスプレス乗車体験記(2) 青森信号場 – 大阪




青森信号場で機関車交換

青函トンネルを抜けて本州に入ったトワイライトエクスプレスは、まず青森信号場に停車します。

この青森信号場は青森駅や新青森駅の付近にあるのですが、ここで運転士交代及び機関車交換を行うことになるそうです。

ここからは牽引車がEF81形電気機関車になり、塗装もトワイライト独特の深緑となります。EF81形は現在も寝台列車の牽引や貨物列車に使用されているそうですが、経年劣化も進み徐々に新世代の電気機関車に置き換えられるにつれて廃車となってきているようです。ちなみにトワイライトエクスプレス塗装車は6両も在籍しており、大阪 – 青森を走る「日本海」を牽引することもあるようです。

シャワールームを使う

山形県の酒田を通過するころ、ちょうど22時となりシャワーを浴びに4号車に向かいます。

シャワールームに入ると右手にこのような機械があります。カード挿入口にシャワーカードを入れるとお湯が6分間だけ使用できるようになります。

ちなみにシャワーを浴びる時間帯は30分刻みで予約できるようですが、これは利用者が殺到して使いたい時に使えないという状況を防ぐための予約であって、少々遅れたり早くなったりしても問題なくシャワーは使えるようです。

ドアの後ろには注意書きがあったりします。一旦中に入ってカードを挿入してしまうと、次にドアを開けるのはシャワーを浴び終えてから、になってしまいます。というのもカードを挿入してドアを開けてしまうとシャワーが出なくなってしまうからです。

洗面台です。ドライヤーもあります。

シャワー室はこのような構造になっていて、正面の6:00という数字はシャワーを使用できる残り時間を示しています。6分の間はシャワーを何回止めても良いようになっています。

アメニティに関しては、床の隅にボディソープのみが置かれています。したがってトワイライトエクスプレスに乗車してシャワーを使用する場合は、シャンプー、リンス、洗顔料、バスタオルなどは持参することが必要になります。車内でも販売かレンタルされているようですが割高になるので持参された方が良いでしょう。

シャワー使用後の残り時間です。特に急いで髪や体を洗ったわけではないですが、2分半も余りました。

お湯の出る時間が6分間と聞くと短い気がしますが、6分間というのは実はシャワーを浴びるには十分で、いかに普段水を無駄遣いしているか認識させられました。

眠りにつく

シャワーを浴びてからはサロンでビールを飲みます。

東北の大地を走りながらビールが飲めるなんてまさに最高の瞬間です。ちなみに夜は走行速度が昼間よりも速い気がしました。

はしゃぎすぎて疲れたので夜の11時くらいには就寝しました。

新津停車

翌朝はまず新津に停車した後、同じ新潟県内の長岡に停車します。

ちょうど長岡に停車したくらいに起床しました。上り列車が長岡に停車するのは05:17分で早朝の時間帯にあたるのですが、車窓を見ないでいるのが惜しくてそのあとはずっとおきていました。

車窓を見ていると、所々桜が咲いていました。

途中運転停車した駅です。たしか柏崎とかだったでしょうか?新潟行きの行き先表示が見えます。

柏崎を超えたあたりからは日本海に沿って西に進みます。トワイライトエクスプレスのハイライトとも言うべき光景で、日本海を個室から眺めつつ列車は走行します。

大阪から札幌に向かう上り列車であれば素敵な夕陽が望める事でしょう。

直江津到着

列車は信越本線を経由して直江津に到着します。6:25分の到着です。

この直江津駅はちょうどJR東日本と西日本の境界駅で、北海道東日本パスを使用するとなると北陸側で行ける最西端駅になります。アナウンスでも境界駅だというアナウンスがありました。

直江津駅を通過しても日本海に近いところを走行します。

このあたりは海沿いでありながら北アルプスの北端が海岸までせり出した地域で、トンネルの多い路線になっています。

糸魚川を少し超えた親不知駅付近は北陸本線、国道8号、北陸自動車道が複雑に絡み合い、高速道路が海上に張り出したような構造になっています。時刻は7時をまわったころになります。

進行方向左手側は北アルプスの山々が見られ、頂上にはまだ雪がかぶっていました。

富山駅到着

進行方向右手側に観覧車が見えて来ると、富山駅が近くなります。

この富山駅は立山-黒部アルペンルートの起点となる駅になっている、というアナウンスが入りました。確かに駅前にはそのような観光地を謳った旅行会社の看板が数軒みられました。富山駅には8:01分に到着します。

富山駅を8:01に出発します。

朝食を食べる

朝食の時間は8:20からでしたが、8:10ごろに列車のアナウンスで「朝食の準備ができましたので、お越し下さい」のアナウンスが。3両分くらい歩いて食堂車まで向かいます(けっこう遠い)。

食堂車内の写真はデジカメを忘れて行ったので撮影できませんでしたが、照明は少し落とされ、ゆったりとくつろぐ事ができました。

私の場合4人テーブルに通され、すでに和食の膳が用意されていました。

テーブルにつくと食後の飲み物についてコーヒーか紅茶どちらにするかを聞かれます。朝やはり走りながら、車窓を見ながら食べる朝食としては申し分ないと思います。

また8:10から8:50くらいまでの40分間くらいは朝食の時間として確保されているので、ゆったりと食事をする事ができます。

テーブルの間隔も狭くなく、隣の人を気にしながら食事をすることもありませんでした。

朝食の間は、同行者とはほとんど言葉を交わすことなく車窓を見ながら食事をしているとあっという間でした。スタッフの方々の対応も文句なしでした。

金沢駅到着

サロンでゆったりしていると、8:49に金沢に到着します。北陸地方に入ってからは、写真にも見られるように北陸新幹線の開業に向けて着々と準備が進んでいるようです。(注・現在はすでに開業

敦賀到着

金沢を出てからは芦原温泉、福井、敦賀と停車して行きます。敦賀には10:36に到着します。

さて敦賀駅では上り列車は18分も停車します。なおこの停車中に臨時列車のサンダーバード82号がトワイライトエクスプレスを追い抜いて行きます。

機関車を付け替える

付け替えを案内するアナウンスは列車内でもあるので、特別勉強して行くことはありません。

敦賀駅に降りると、札幌を出発して以来約21時間ぶりにトワイライトの車外にでます。列車内でずーっと過ごすのは夢があるようでやはり疲れます。

車外に出てみると、すでに先頭車両は切り離されて車両基地に向かって走って離れて行ってしまいました。しばらくすると、整備された新たな先頭車両が向かってきます。

客車の1メートル前で一旦停止をしてから、旗を持った方の案内で再び連結が行われます。

連結はなかなかあっけないものでしたが、多くの人が車外に出て注目しています。

無事新たな顔が連結されました。

敦賀を出てすぐ右手には青森から敦賀までトワイライトを牽引してきた機関車が見えます。

近江塩津駅からトワイライトは湖西線に入ります。進行方向左手には琵琶湖が見えるようなります。

途中駅ではサンダーバードの通過待ちも行います。この日のダイヤは12分くらい遅れていたようなので、関西圏に入ってからはのろのろ運転になってしまいました。

京都・大阪到着

そして12:15分、京都に到着します。意外と京都で下車するヒトは多かったように思います。やはり京都は一大観光地であることを認識させられます。

12:52分、最終目的地の大阪駅に到着です。この日は大阪駅のリニューアルオープンを控えて活気の有る様相を呈していました。

トワイライトエクスプレスに乗車してみて

トワイライトに乗車することはかねてからの憧れであり、念願叶ってすごく満足しています。さてトワイライトの乗車で一番思いで深いのは、なんといってもサロンですね。

個室の中にいては得にくい開放感を、このサロンは十分与えてくれました。個人的には車窓を見るのが好きなので、車窓を見渡すことができるような環境にいれたことは満足できました。

その他にもシャワー、寝台、食堂車など普段はなかなか体験できないようなことまで経験できて、刺激のある22時間となりました。










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